“松坂ルール”作る!争奪戦激化で不正防止策…MLB機構
米大リーグ機構が、西武・松坂大輔投手(26)のポスティングシステム(入札制度)による移籍を全面バックアップする。ライバル球団への入団妨害のためなど、獲得の意思がないのに落札したと認められた場合、独占交渉権を入札額2位の球団に与える特例措置をとることが分かった。現行制度では落札後、契約交渉を決裂させてしまうことも可能。米国でも関心の高い入札だけに、大リーグ機構も万が一の事態に備えて“松坂ルール”を作った格好だ。
ついに米大リーグ機構が動き出した。米国でも注目されている怪物・松坂への入札。米東部時間8日午後5時(日本時間9日午前7時)に迫った期限を前に、不適切な入札を防ぐ“松坂ルール”が設けられた。
「ライバル球団への入団を防ぐためなど“不誠実”な目的で落札された場合は無効として、入札額2位の球団に独占交渉権を与えることになると思う」
仰天の“特別措置”を明かしたのは米大リーグ機構の関係者だ。5日付の『ニューヨーク・タイムズ』紙でもパトリック・コートニー広報部長が同様のコメントを出したほどの事態になったのは、現行制度では松坂のライバル球団への移籍阻止を狙いとする“獲得”が可能なことが原因。さらにそれを検討している球団がある、といううわさが急速に広まったためだ。
たとえばA球団が、同地区の宿敵・B球団の松坂獲得を阻止したいとする。まずAは、Bを大幅に上回る金額で独占交渉権を落札。辣腕代理人として知られるスコット・ボラス氏の評判を逆手にとって「要求が高過ぎる」などと交渉を長引かせ、30日に限られている契約期間を終わらせてしまう。独占交渉権を得たAと契約できなければ松坂は西武残留。再び入札制度を用いるのは来年11月になるため、Aは松坂と大型契約を結ぶだけの資金がなくても、Bへの入団を妨害することが現行制度では可能なのだ。
最悪のシナリオだが、仁義なき補強をする米大リーグでは何が起きても不思議ではない。今年3月のWBCでMVPに輝いた松坂は15勝は確実と高く評価され、入団は間違いなく来季の優勝争いに影響する。獲得は難しいと判断した球団が、契約用の資金まで入札に回してもライバル球団への入団を阻止したいと考えるのは、プロの世界では自然な流れだ。
現行の入札制度は日米球団が紳士的な行動、交渉をするという前提に成立しており、ルール上はかつての江川事件を連想させる“抜け道”が多くあるのが実情。米大リーグでもそこを突き、当時の巨人のように批判を浴びてもルール破りはしていないと開き直れる余地は十分ある。
ただ、いくら国民1人当たりの弁護士数が世界最多といわれる法社会の米国でも、そんな事態が起きれば米大リーグ機構の面目は丸つぶれ。“松坂ルール”は、汚点が残ることを防ぐという米大リーグ機構の決意の表れ。それほどまでに松坂の存在は大きく、争奪戦がし烈であることの、何よりの証しだ。(11/6サンスポ)
西武「こちらはルール通りに」最終決定は14日
西武の黒岩彰球団代表(45)はこの日、松坂の最高入札額を受諾するまでの見通しについて「球団内でぎりぎりまで吟味し、最終決定は14日になると思う」と述べた。球団側に入札額が伝わるのは日本時間の9日とみられるが、日米間では入札額が通達された球団側は日本のコミッショナー事務局を通じ、4業務日以内に米コミッショナーに受諾するか否か通知する義務がある。西武では14日までに取締役会を開き、回答する方針。同代表はまた、松坂の獲得意思がない球団が落札を狙っているといううわさについて「把握していますが、こちらはルール通りやるしかない」と話した。(11/6サンスポ)
MLBが松坂獲り徹底監視…誇大入札なら交渉権はく奪
米大リーグ機構(MLB)のパット・コートニー広報担当副会長は、ポスティングシステム(入札制度)でメジャー移籍を目指す西武・松坂大輔投手(26)の応札で、他球団の獲得を阻止するため、ある球団が法外な額を応札したと認められた場合、2番目の高額応札チームに交渉権が移る可能性を示唆した。5日付のニューヨーク・タイムズ紙が伝えた。
同紙はライバル球団の松坂獲得を妨害するのが目的で、例えば1億ドル(約118億円)を応札して独占交渉権を得ながら、その後の交渉に誠意を見せないやり方をした場合、2番目のチームが交渉権を得ることになるだろう、という同副会長の見解を報じた。30日間以内に契約がまとまらなかった場合、松坂は西武残留となり、入札制度を用いるのは来年11月まで待たなければならない。
また、落札確実な額を応札し、実際に支払うのはその何割かを決めることで、親交のある日米両球団が選手の移籍先を左右することも懸念される。同紙は、こういった“裏取引”の防止のため、実際に応札額を払ったかを機構サイドが書面などでチェックする方針を固めているとも伝えた。
松坂の入札球団については最も熱心とされるヤンキースのほかに、Rソックスやカブス、レンジャーズ、メッツ、カージナルスなどが手を挙げると言われている。また、最高入札額も2000万ドル(約23億6000万円)から3000万ドル(約35億4000万円)になる、と米メディアは報じている。(11/6スポーツ報知)